このページでは、中小企業経営者や個人事業主が事業資金の調達のために様々な融資方法を検討する際に知っておくべき基礎的な用語を解説しています。
銀行やノンバンクに事業資金融資を相談するにあたって、これだけは理解しておきたい用語をピックアップしました。
簡単審査・スピード融資をエサに、保証金などと称して融資前に入金を急かす詐欺。
正規の金融業者なら融資前に入金を求めることはありません。
貸金業は国や都道府県に届け出て営業許可を得る必要があります。違法な金利設定や取り立てをする"ヤミ金"とは、貸金業として正規登録していない違法業者を意味します。
事業資金の融資を申し込む際には、直近決算書2~3期分が必要となります。 銀行だと赤字決算では審査に通りにくいのですが、ノンバンクなら赤字決算でも融資してくれるケースが少なくありません。
企業の資産と、負債や資本を合わせた総資本とを見比べるための表で、左に資産、右に総資本をレイアウトして見比べやすいようにした表です。
企業によってひとつの会計期間は四半期だったり1年だったり異なりますが、その間の収益とコストを精算して損益を確定するものです。 Profit&Loss Statementの略でP/Lとも呼ばれています。
端的にいえば資金の流れの意味で、企業経営なら資金繰りと同義です。
入金をキャッシュ・イン・フロー、出金をキャッシュ・アウト・フローともいいます。
事業資金の調達は用途によって適した方法が異なります。用途と適した融資方法の組み合わせは以下の通りです。
自社手形を銀行や金融業者に担保として差し出す融資。 審査も早く融資枠内であれば繰り返し融資を受けられるなど、つなぎ資金目的ならもっとも手軽に利用できる方法です。
得意先からの支払いで受け取った手形を、満期日より前に現金化してもらう手段。
手形貸付の書き換え(ジャンプ)とは、返済期日に間に合わない手形貸付の内容を書き換えることで、返済期日を延ばすという方法です。ほかにも新たな手形貸付を差し込むことで返済期日を延ばすやり方もあります。
融資条件などが書かれた金銭消費貸借契約証書を差し入れて融資を受ける方法。
一般的には設備資金や長期の運転資金に利用されるケースが多く、担保は不要。
自社ビルや経営者の自宅などの不動産資産を担保にする融資。
比較的低金利で高額融資も期待できるので、設備資金などまとまった資金を長期返済で利用する場合に向いています。
近年は一般的にビジネスローンと呼ばれている金融サービス。個人事業主や中小企業が事業用途目的で借りる融資で、直近の決算書2~3期分が必要。
法人の場合、第三者保証は不要でも代表者本人による連帯保証は必要です。あかかじめ審査をして、融資限度額を設定し、その範囲内であれば提携ATMなどで手軽に借り入れができるカードタイプもあります。
かつて、中小企業に対する融資の厳しい取り立てが社会問題化したのが商工ローン。商工ローンは連帯保証人を必要とするケースがほとんどでしたが、最近の事業資金向け金融サービスではビジネスローンや事業者ローンと呼ばれ、無担保無保証人貸付が一般的となっています。
銀行の融資審査は画一的といわれています。一方、ノンバンクは各社独自の情報ネットワークを駆使した審査基準があり、A社では審査に落ちてもB社では融資を受けられるというケースが珍しくありません。
ノンバンクに相談する場合、一度断られたからといって諦めず、複数社にあたってみることをおすすめします。
金利とは、借りた金額に上乗せして一定の比率で支払わなくてはならないお金のことです。例えば、金利10%なら、返済時に借りた金額の10%を追加で支払うことになります。これが融資業者の売り上げになっているのです。
個人事業主は文字通り、個人で事業を行っている人のことです。個人事業主で融資を受けるという人は多いことでしょう。
銀行融資と違ってオンラインだけで必要書類を提出し、審査を受け、融資を受ける方法をオンライン融資と呼びます。集めるべき書類も少なく、審査もAIを用いて行うなど、通常の融資を大きく異なります。融資までのスピードが早く、公正な審査を行うオンライン融資ですが、金利が銀行と比べて高いというデメリットもあります。
設備や物件を一括で購入するのではなく、リース会社に購入してもらい、リース料として月々払う形で設備・物件を使用する取引をリース取引と呼びます。大きな資金を一度に用意する必要がないというメリットがあります。リース期間後に資産となるオペレーティングリースと、資産が手元に残らないファイナンスリースという種類があります。
ノンバンクは銀行以外の金融機関のことを指します。銀行との違いはお金を預かる預金業務をしない点です。たとえば、クレジットカード会社・消費者金融・リース会社などがノンバンクとして挙げられます。